日蓮正宗 昭倫寺

日如上人御言葉 第二十回 海外信徒夏期研修会 御目通りの砌


第二十回 海外信徒夏期研修会 御目通りの砌

 平成29年8月20日 於 総本山客殿

このたび、海外信徒の皆様には第二十回海外信徒夏期研修会に当たり、世界各国から遠路はるばる、本門戒壇の大御本尊まします、ここ総本山大石寺に登山参詣され、まことにおめでとうございます。

様々な困難や障害を乗り越え、総本山に登山参詣された功徳はまことに計り知れないものがあり、このたび御登山された皆様に対して、心から敬意を表するものであります。

さて、法華経譬喩品を拝しますと、
「舎利弗(しゃりほつ) 尚(なお)此の経に於(おい)ては 信を以(もっ)て入(い)ることを得たり 況(いわ)んや余の声聞をや 其(そ)の余の声聞も 仏語を信ずるが故に 此の経に随順す 己(おの)が智分に非(あら)ず」(法華経 一七四頁)
と仰せであります。

すなわち、釈尊の弟子の中で「智慧第一」と言われた舎利弗でさえも、自らの智慧によってではなく、以信得入「信を以て入ることを得(う)」と仰せのように、信心によって得道したことを挙げて、ただ信のみが仏道修行の要諦であると仰せられているのであります。

されば『御義口伝』には、
「信は智慧の因にして名字即なり。信の外(ほか)に解(げ)無く、解の外に信無し。信の一字を以て妙覚の種子と定めたり。今日蓮等の類(たぐい)南無妙法蓮華経と信受領納する故に無上宝聚(むじょうほうじゅ)不求自得(ふぐじとく)の大宝珠を得るなり」(御書 一七三八頁)
と仰せられ、智慧の因は信であり、信の一字を成仏の種子とし、信を貫いてこそ、求めずして無上の宝珠を得ることができる、すなわち成仏することができると仰せられているのであります。

今、宗門は、来たるべき平成三十三年・宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢構築へ向けて、僧俗一致・異体同心して前進をしておりますが、この時に当たり、私どもは、国内外を問わず、末法の御本仏宗祖日蓮大聖人の本因下種の仏法こそ、全世界の平和と幸せをもたらす最善の秘法であることを確信するとともに、妙法弘通に精進することが最も肝要であることを確認し、いよいよ異体同心・一致団結して、妙法広布に精進されますことを心からお祈りし、本日の挨拶といたします。

(大白法・平成29年9月1日号より抜粋)

(平成29年10月掲載)