日蓮正宗 昭倫寺

日如上人御言葉 広布唱題行の砌


折伏を実践するに当たって大切なことは唱題であります。唱題は一切の仏道修行の根本であり、成仏のための大切な行であります。

大聖人様は『三大秘宝抄』に、
「末法に入って今日蓮が唱ふる所の題目は前代に異なり、自行化他に亘りて南無妙法蓮華経なり」
(御書一五九四頁)
と仰せであります。

すなわち、自行の題目とは唱題行であり、化他の題目とは折伏行であります。されば、日寛上人は『勧心本尊抄文段』に、
「自行若し満つれば必ず化他有り。化他は即ち是れ慈悲なり」
(御書文段二一九頁)
と、唱題行の功徳が満つるところ、必ず折伏の実践が伴うことを御指南あそばされています。

この御指南からも明らかなように、唱題と折伏は一体のものであり、信心を根本とした唱題こそが折伏実践の原動力となるのであります。

また、私達が折伏をする上において大切なことは何かと言えば、それは御本尊様に対する絶対の信であります。
 
よって、諸宗諸教は不幸の根源であり、大聖人様の教え以外に私達が幸せになる道はないと大確信をもって人々に強く訴えていくことが大事なのであります。

では、強い確信に立つためにはどうすればよいか。それは、まず自らがしっかりと勤行、唱題に励んでいくことであります。御本尊様に真剣に祈り、相手を思う真心と、強い確信が命の底から上がってきた時、その燃えるような一念の慈悲の言葉は、必ず相手の心を揺さぶらずにはおかないのであります。

折伏をするに当たって大切なことは、まず私ども自身が大御本尊様に対する絶対の確信を持って、しっかりとお題目を唱え、慈悲の心を持って折伏を行ずることであります。







(令和7年6月掲載)